フレイルという言葉を耳にすることが多くなりました。
フレイルとは、筋力の低下、認知機能障害、うつ病、独居、経済的困窮など、加齢により心身の活力や“社会的健康”が低下した状態を表す概念で、英語の「Frailty(フレイリティ)」に由来しています。
Frailtyの日本語訳には「虚弱」「弱さ」「欠点」などがありますが、それらの言葉から、身体的、精神・心理的、社会的側面を包括したニュアンスを読み取ることは困難かと思われます。また、Frailtyが「老衰」、「衰弱」、「脆弱」など“二度と健康な状態には戻れない”とも読み取れるような言葉にも訳されていることから、「フレイル」という言葉が提唱され、広く一般に使われるようになりました。
フレイルは「健康」から「要介護」の中間の段階であり、適切に対応しなければ高い確率で介護が必要となる状態です。これは裏を返せば、適切に対応することにより健康に戻ることができる状態だということです。
また、フレイルの前段階に「プレフレイル」があります。いわば警告ランプがともった状態で、適切に対応しなければフレイルに移行するという状態です。
弱ったり痛くなったりすると、そのことが活動をしようとする気持ちを妨げます。弱くなる前に、痛くなる前に、楽しくできるうちに楽しみながら体を動かして、健康な状態を維持しましょう。

【文責:新戸】
《文献》
フレイルに関する日本老年医学会からのステートメント.荒井秀典.一般社団法人日本老年医学会.2014-05-13.https://www.jpn-geriat-soc.or.jp/info/topics/pdf/20140513_01_01.pdf ,2022-11-16アクセス.
フレイルを知ろう.飯島研究室.http://www.frailty.iog.u-tokyo.ac.jp/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%81%A3%E3%81%A6%E4%BD%95%EF%BC%9F/%E3%83%95%E3%83%AC%E3%82%A4%E3%83%AB%E3%82%92%E7%9F%A5%E3%82%8D%E3%81%86/,2022-11-16アクセス.
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