「レクリエーション」は英語では「recreation」と綴ります。これは「創造」を意味する名詞「creation」に「再び」を意味する接頭詞「re」が付いた名詞で、綴りの持つ意味は「再創造=つくり直し」です。 なぜ”再創造”なのでしょうか?
それは、レクリエーションが人々の心や体、延いては社会や文化を作り直してきたことに由来します。
歴史を繙くと、人々の心が時代のうねりに飲み込まれそうになった時、その時代に即した楽しみをTooltとして用いることにより社会的な課題を解決してきたことが窺えます。
今、まさに子どもたちに大波が襲い掛かっています。時代がRecreationを欲しています。
19世紀末、産業革命による人口集中に伴い、子ども達は遊ぶ場所を失いました。劣悪な生活環境も相俟って交通事故や凶悪犯罪の低年齢化が社会問題となりました。そのような中、イギリスの公立学校や大学で行われていた人格の発達を目的とする野外活動をヒントに子ども達のあり余るエネルギーの開放を目的とする遊び場としての砂場が作られ、遊び場(playground)運動へと繋がりました。
元来、遊びという活動はそれ自体が楽しみであり目的です。子どもたちは遊びたいから遊びます。本能の赴くままに遊びます。そして、遊びを通して心身や社会性などを身につけます。
遊び場を設置することにより、子ども達の人格形成の”場”と”機会”をつくり直したと言えるでしょう。