「公園廃止」に思うこと

  所長ブログ, 生きるチカラ

昨年4月の土曜日に海老名市の南部から西部の全ての公園を自転車で回り、禁止事項を調べました。
切っ掛けは、止まっているボールを上手く蹴ることができない子ども達を目の当たりにしたことです。

その結果、住宅に囲まれている公園は、ほとんど使われていないと思われる公園以外は「ボール禁止」でした。住宅から離れている公園や、住宅に隣接していても比較的空間にゆとりがある地域の公園には禁止の張り紙やプレートは設置されていませんでしたが、いずれの公園にも子どもたちの姿はありませんでした。

一方で、駐車場があり、カラフルな複合遊具があるような大規模な公園は子どもで溢れていました。土曜日ということもあり、楽しそうに遊んでいる親子もたくさんいました。子ども用の自転車が並んでいるところから、子ども同士で遊びに来ているグループもあるようでした。

近くに公園があっても、ブランコと滑り台ではそれほど遊べません。
広い公園があっても、広いだけでボールが使えなければ遊びは限られます。
仮にボールが使えたとしても、遊べる友達が集らなければ遊べません。。。

遊びは子どもの心身の発達にとって欠かすことのできない活動です。
子ども達のイキイキと生きるために必要なチカラを育てるには遊ぶ場所が必要です。

2世代前の子ども達は、家の近所に遊ぶところがたくさんありました。
近所なので、親が忙しくても子ども同士が約束して集まることができました。
大人がいないので、子ども達だけで考えてあそび、子ども達だけで問題を解決していました。

“ボールを使えるようにする方法はないかな。。。”
“公園の周りにネットを張れないかな。。。”
“小さい公園でもできる新しい遊びを考えたらどうだろう。。。”

そんなことを考えていた折、ニュースで「公園廃止」が取り上げられていました。
https://www3.nhk.or.jp/lnews/nagano/20221208/1010024917.html

私も文章を考えている時などは、ちょっとした外の音が気になることがあるので、一概に批判する考えはありません。
“生きるチカラ”としては、阻害要因を除去する能力も必要です。

ただ、それに伴う労力とストレス、事後の人間関係を考えると、除去をすることができたとしても“イキイキと”ではなくなってしまうことが少なくないように思います。

外に出て、ほんの数分の間子どもを眺めてみると、同じ音が騒音ではなくなるかもしれません。耳栓をしたり、ヘッドフォンをして環境音楽を流すなどしても良いかと思います。こちらは“イキイキと生きるチカラ”です。

いずれにしても、小学校、保育園、学童保育施設に隣接する“理想の公園”の廃止をなんとか食い止めて欲しいと心から願います。

#公園廃止 #ボール禁止 #生きるチカラ #子どもの運動能力

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